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各種産業機械 / プレス機械
振動のない快適な
生産環境を創造する
「振動対策のエキスパート」
豊富な商品構成で、
高度化する環境ニーズに
対応します
エーエスの防振システムは
各種産業機械から大型プレスまで、
豊富な実績を積み重ねそのデータとノウハウを基に種々の振動問題を解決するシステムをご提案します。
設備の振動特性に応じた防振対策を行うため、調査→測定・解析→設計→製作→工事→効果確認まで、
一貫したシステム体制で様々なご要望にお応えします。
防振ゴム
一般的に防振ゴムは汎用性が高いため、レベリングマウントの目的でも採用されることが多く、荷重範囲別に(1~40ton/個)にシリーズ化され、プレスメーカや各種産業機械メーカ向けに標準採用されます。
AF フローティングゴムマウント
AD レベリングゴムマウント
HS 積層ゴム防振マウント
AF フローティングゴムマウント
AFマウントは支持荷重が予めせん断方向にかかるよう傾斜配置したユニットで、防振ゴムとしては最上位の軟らかさを有しており、破砕機等回転系の振動対策に有効です。
ユニークな三次元異方向減衰
上下、長辺、短辺の三方向が異なったばね定数を持ち長辺が短辺より柔らかく作られております。水平振動が大きい方向に長辺を、揺れが大きい方向に短辺を向けた配置が効果的です。
防振ゴムの中では最上位の防振性能
固有振動数が4~6Hzと低いため、低周波数から高周波数に至る幅広い範囲に抜群の効果を発揮します。
容易な取付
設備への取付はボルト一本、基礎への設置はフリクションパッドによる直置きとベースプレートにアンカー打設する方法が選択可能です。
コンパクトでシンプルなデザイン
設備にマッチするシンプルなデザイン、ケーシングに防振ゴムが内蔵されているため、油や外部損傷を受けにくく耐久性に優れています。
低コストメリット
防振効果が極めて優れているため、地盤や工場床の強度など、構造が簡易化できます。また保守・点検もほとんど必要ありません。
型式 | 許容荷重[N] | 上下ばね定数[N/mm] | 短辺ばね定数[N/mm] | 長辺ばね乗数[N/mm] |
---|---|---|---|---|
AF-1 | 12,550 | 785 | 1,314 | 265 |
AF-2 | 9,710 | 608 | 1,049 | 211 |
AF-3 | 6,180 | 392 | 657 | 132 |
AD レベリングゴムマウント
ADシリーズは各種産業機械に簡単に装着できるよう、レベル調整機能を備えたマウントです。
特殊ゴムコンパウンドの円筒構造を採用し、機械総質量6t~60t用の荷重別に標準化されております。
- 高弾性ゴムの採用により、コンパクトで優れた防振効果を発揮します。
- 設備への取付が容易で据付レベルもレベリングボルトにより簡単に調整できます。
- 底面は油対策のゴムカバーで覆われているため、油が浸みた床への直置きにも対応できます。
型式 | 荷重範囲 [kN] | 上下ばね定数 [kN/mm] | 寸法[mm] | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
A | B | レベリング ボルト (P=1.5) | T | H※ | |||
AD-15 | 12.7〜17.7 | 3.14 | 165 | 155 | M20 | 93 | 68 |
AD-20 | 17.7〜23.5 | 4.46 | 180 | 165 | M20 | 93 | |
AD-30 | 23.5〜33.3 | 5.59 | 165 | 155 | M20 | 93 | |
AD-40 | 33.3〜47.1 | 7.94 | 180 | 165 | M20 | 93 | |
AD-60 | 47.1〜63.7 | 12.0 | 220 | 195 | M24 | 84 | |
AD-80 | 63.7〜88.3 | 13.9 | 240 | 215 | M30 | 74 | |
AD-110 | 88.3〜127.5 | 22.6 | 270 | 245 | M36 | 77 | |
AD-150 | 127.5〜176.5 | 30.7 | 320 | 295 | M36 | 77 |
HS 積層ゴム防振マウント
HSシリーズは鍛圧機械用に開発されたもので、特殊ゴムパットを多段に積層した構造を採用しております。
機械総質量8t~160t用の荷重別に標準化された高性能な積層ゴムマウントです。
振動減衰性能
特殊ゴムパッドを多段に積層した構造の為ばねが軟らかく、一般的な機械プレスでは10~20dBの防振効果を発揮します。また、ゴムの内部減衰に加え、パッド板間摩擦により衝撃的な振動も効率的に減衰します。
優れた耐久性
特殊ゴムパッドは低永久歪性を持つため、長期的にもレベル変化はほとんど発生しません。また、定格荷重を超える衝撃荷重に対しても一時的には使用可能です。特殊ゴムパットは耐候性に優れており、更にゴムカバーや耐油カバーが一体化しているため油や外傷を防ぎます。
型式 | 荷重範囲 [kN] | 上下ばね定数 [kN/mm] | 寸法[mm] | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
A | B | C | 取付B | プレスアンカー ボルト | L | T | H※ | |||
HS-20-3 | 15.6~24.5 | 1.57 | 245 | 260 | 220 | M16 | M20 | 110 | 60 | 118 |
HS-30-3 | 24.5~34.3 | 2.84 | 245 | 260 | 220 | |||||
HS-50-3 | 34.3~53.9 | 4.12 | 265 | 260 | 220 | M24 | ||||
HS-65-3 | 53.9~68.6 | 5.5 | 285 | 280 | 240 | |||||
HS-80-3 | 68.6~88.2 | 6.66 | 265 | 260 | 220 | |||||
HS-110-3 | 88.2~122.5 | 9.1 | 285 | 280 | 240 | |||||
HS-150-3 | 122.5~171.5 | 12.25 | 356 | 360 | 300 | M20 | M36 | 260 | 170 | 136 |
HS-250-3 | 171.5~269.5 | 20.4 | 356 | 360 | 300 | |||||
HS-400-3 | 269.5~421.4 | 33.3 | 406 | 450 | 380 | M24 | M36 | 265 | 140 | 170 |
コイルばね防振
各種自動車部品、電気部品などを加工する一般機械プレスや鍛造プレスなどの打撃エネルギーを効率良く減衰できるコイルばねとダンパーの組み合わせにより、振動伝搬と機械振幅をバランス良く両立させます。ダンパー要素には粘性ダンパーと摩擦ダンパーの二種類から最適選定します。
CSVD
粘性ダンパーコイルばねユニット
CSFD
摩擦ダンパーコイルばねユニット
CSVD 粘性ダンパーコイルばねユニット
CSVD-MP / メカニカルプレス用
CSVD-MPシリーズは一般機械プレスや油圧プレスに最適な粘性ダンパーが内蔵された高性能防振ユニットです。コイルばねと粘性ダンパーの組み合わせにより、機械揺れを抑制しながら振動対策することが可能です。
型式 | 荷重範囲 [kN] | 上下ばね定数 [kN/mm] | 寸法[mm] | ||
---|---|---|---|---|---|
W | D | H※ | |||
CSVD-MP-4 | 341~426 | 21~27 | 660 | 430 | 591 |
CSVD-MP-6 | 512~659 | 32~41 | 640 | ||
CSVD-MP-8 | 683~894 | 43~56 | 840 | ||
CSVD-MP-9 | 768~1,042 | 48~65 | 870 | 640 | |
CSVD-MP-12 | 1,024~1,383 | 64~86 | 840 | ||
CSVD-MP-16 | 1,366~1,872 | 85~117 | 1080 | 840 | |
CSVD-MP-18 | 1,536~2,000 | 96~125 | 1330 | 800 | |
CSVD-MP-20 | 1,707~2,361 | 107~148 | 1290 | 840 |
CSVD-BP / ブランキングプレス用
CSVD-BPシリーズは切断など加工スピードが速いブランキングプレスに最適な粘性ダンパー式防振ユニットです。MPシリーズに比べて少し硬いばねとダンパーを省スペースに一体化しており、プレス振幅を最小限に抑えながら優れた防振効果を発揮します。
型式 | 荷重範囲 [kN] | 上下ばね定数 [kN/mm] | 寸法[mm] | ||
---|---|---|---|---|---|
W | D | H※ | |||
CSVD-BP-4 | 267~329 | 45~55 | 440 | 570 | 350 |
CSVD-BP-6 | 401~493 | 67~82 | 630 | ||
CSVD-BP-8 | 535~657 | 89~110 | 820 | ||
CSVD-BP-9 | 669~821 | 111~137 | 1010 | ||
CSVD-BP-12 | 802~986 | 134~164 | 950 | 650 | |
CSVD-BP-16 | 1,070~1,314 | 178~219 | 950 | 820 |
CSVD-FP / 鍛造プレス用
CSVD-FPシリーズは大きな偏心力で断続回転運転を行う熱間鍛造プレスを主対象に開発した高減衰力粘性ダンパーユニットです。コイルばねとダンパーの縦型配置による大能力、省スペースなデザインはプレス振幅制御に必要なコモンベッドにも容易に装着できます。
型式 | 荷重範囲 [kN] | 上下ばね定数 [kN/mm] | 寸法 [mm] | ||
---|---|---|---|---|---|
W | D | H※ | |||
CSVD-FP-4-D45 | 213~266 | 21.3~26.6 | 800 | 550 | 563 |
CSVD-FP-6-D45 | 320~399 | 32.0~39.9 | 800 | ||
CSVD-FP-8-D45 | 427~532 | 42.7~53.2 | |||
CSVD-FP-8-D60 | 427~532 | 42.7~53.2 | 950 | 950 | |
CSVD-FP-10-D60 | 533~665 | 53.3~66.5 | |||
CSVD-FP-12-D60 | 640~798 | 64.0~79.8 |
CSVD-FH / ハンマ用
CSVD-FHシリーズは鍛造ハンマを主対象に高品質コイルばねと特殊大型粘性ダンパーをシンプルに組み合わせた防振ユニットです。ハンマ特有の厳しい衝撃力をソフトに吸収して振動をカットすると同時に、ハンマ揺れを速やかに減衰させます。
型式 | 荷重範囲 [kN] | 上下ばね定数 [kN/mm] | 寸法[mm] | ||
---|---|---|---|---|---|
W | D | H※ | |||
CSVD-FH-4-D50-S | 92.6~110.6 | 6.1~7.3 | 750 | 700 | 500 |
CSVD-FH-4-D50-R | 900 | 600 | |||
CSVD-FH-4-D60-S | 850 | 850 | |||
CSVD-FH-4-D60-R | 1000 | 700 | |||
CSVD-FH-6-D50-R | 138.9~165.9 | 9.2~11.0 | 900 | 600 | |
CSVD-FH-6-D60-R | 1000 | 700 |
CSFD 摩擦ダンパーコイルばねユニット
CSFD-MP / メカニカルプレス用
CSFD-MPシリーズは減衰力が大きく加減調節もできる摩擦ダンパーを組合わせたコイルばね防振ユニットで、CSVD-MPシリーズ同様に機械プレスや油圧プレスなど一般産業機械に最適です。減衰力の調整機能は防振性能と機械揺れによる作業性の問題を適切にコントロールします。
型式 | 荷重範囲 [kN] | 上下ばね定数 [kN/mm] |
---|---|---|
CSFD-MP-4 | 340.8~425.6 | 21.3~26.6 |
CSFD-MP-6 | 512.0~659.2 | 32.0~41.2 |
CSFD-MP-8 | 682.7~893.8 | 42.7~55.9 |
CSFD-MP-9 | 768.0~1042.4 | 48.0~65.2 |
CSFD-MP-12 | 1024.1~1382.8 | 64.0~86.4 |
CSFD-MP-16 | 1365.5~1871.9 | 85.3~117.0 |
空気ばね防振
最も優れた防振性能を有する「空気ばね」を支持ばねに採用し、自動レベリング機能やダンパーを組み合わせた高性能システムで振動試験機などの過酷な条件下での性能要求にも対応可能です。公害対策や軟弱地盤における振動対策などに威力を発揮します。
ASD 空気ばね防振装置
FFD 浮基礎防振システム
ASD 空気ばね防振装置
セパレート空気ばね防振システム
機械の各レッグやコモンベッドに容易に装着できるよう設計されたコンパクトなユニットです。1ユニットで質量20tまで対応できる豊富なシリーズを取り揃えており、加圧能力100tクラスの高速プレスや600tクラスの中型プレスまで適応可能です。
ガーター空気ばね防振システム
質量が大きい中大型プレスでは空気ばねを多数配列するためガーターやコモンベッド構造のデザインとなり、最大質量3,000tの大型トランスファープレスに対応します。機械揺れに伴う材料供給装置やロボットなどのミスフィードが予想される場合に共通ベッド上に設置することで解決できます。
ハイロード空気ばね防振システム
空気ばねを独自の複層構造にデザインした大荷重ハイロードタイプの防振システムです。3段ハイロード型や並列型のシリーズがあります。
最大質量500tまで支持力があり加圧能力5,000tクラスの大型プレスに対応します。
FFD 浮基礎防振システム
浮基礎防振とは
自動車の性能試験を行う加振機や地震シミュレーター起震機など、振動をわざと発生させる設備用の振動対策では試験ロスが発生しないように防振対策することが重要です。
浮基礎防振システムは、その試験ロスを防ぐために付加質量を鋼材または鉄筋コンクリートで構築し、空気ばね防振で浮上させるシステムが浮基礎防振です。
振動試験機を防振支持状態で加振すると、その反力でばね側が揺れて加振能力にロスが生じます。このロスを少なくするために「浮基礎(マス)」が必要となり、マスを大きくすればするほどロス比が小さくなります。
一般的にこのロス比は3%程度が目安とされ、浮基礎の質量は可動部質量の34倍以上が必要と言われております。
揺らさない振動対策で対象設備の性能を最大限に発揮させることとなり、同時に振動伝搬も防ぐことが可能です。
主な使用例
自動車(二輪車)ロードシミュレーター、三次元大型地震シミュレーター
三軸振動試験機、建設機械の衝撃試験機、各種耐久試験機
防振ゴム納入事例
レーザー加工機の除振対策
【対策商品】 AFフローティングマウント AF-3
【対象設備】 精密レーザー加工機
【対象振動】 新幹線の走行振動伝播
【対策目的】
新幹線のガード下に隣接された工場内の精密レーザー加工機に対し、地盤から伝搬する走行時の微振動を除振
160tサーボプレスの振動対策
【対策商品】 レベリングゴムマウント AD-110
【対象設備】 DSF-N2-1600
【設備諸元】 重量50ton、120spm連続運転
【対策目的】
隣接工場への振動伝搬削減
周辺設備への振動伝搬抑制
600t精密成形プレスの振動対策
【対策商品】 積層ゴムマウント HS-400-3
【対象設備】 UL-6000
【対象諸元】 重量160ton、80spm連続運転
【対策目的】
上層階への振動伝搬
周辺設備への振動伝搬抑制
精密機器輸送時の振動対策
【対策商品】 M型ゴムマウント
【対象設備】 アルミパレット
【対象振動】 精密機器100kg、車両輸送時の振動
【対策目的】
対象機器への振動対策
機器へのダメージを軽減
コイルばね防振納入事例
材料耐久試験機の除振対策
【対策商品】 粘性ダンパーコイルばね防振
【対象設備】 材料引張試験機
【対象振動】 天井クレーンやフォークリフトの走行
【対策目的】
外部振動を防ぐための除振
試験性能の維持
400t精密成形プレスの振動対策
【対策商品】 摩擦ダンパーコイルばね防振 CSFD-MP
【対象設備】 UL-4000
【設備諸元】 重量100ton、80spm連続運転及び寸動運転
【対策目的】
近隣からの公害対策
寸動運転時の振動伝搬を低減させ連続運転時は機械揺れを抑制
ディーゼル発電機の振動対策
【対策商品】 粘性ダンパーコイルばね防振 GMVD-M1
【対象設備】 8DK-28
【設備諸元】 重量43ton、回転数750rpm、軸馬力2,100kW
【対策目的】
近隣からの公害対策
周辺設備への振動伝搬抑制
5000t熱間鍛造プレスの振動対策
【対策商品】 粘性ダンパーコイルばね防振 CSVD-FP
【対象設備】 FPA-5000
【設備諸元】 重量530ton、45spm連続運転
【対策目的】
近隣からの公害対策
周辺設備への振動伝搬抑制
3tエアースタンピングハンマの振動対策
【対策商品】 粘性ダンパーコイルばね防振 CSVD-FH
【対象設備】 NEWTON9500E
【設備諸元】 重量100t、打撃エネルギー10,000kg-m断続運転
【対策目的】
近隣からの公害対策
周辺設備への振動伝搬抑制
空気ばね防振納入事例
織機の振動対策
【対策商品】 セパレート空気ばね防振
【対象設備】 織機
【設備諸元】 重量45ton、連続運転
【対策目的】
下層階への振動伝搬抑制
周辺設備への振動伝搬抑制
モータコア生産プレス機の振動対策
【対策商品】 ハイロードセパレート空気ばね防振
【対象設備】 MSP-3000
【設備諸元】 重量130ton、連続運転200spm
【対策目的】
近隣への公害対策
周辺設備及び次工程設備への振動伝搬抑制
2500tトランスファープレスの振動対策
【対策商品】 ハイロード空気ばね防振
【対象設備】 TMX-S4-25000
【設備諸元】 重量720ton、連続運転30spm
【対策目的】
近隣への公害対策
周辺設備への振動伝搬抑制
物流搬送試験の振動対策
【対策商品】 浮基礎空気ばね防振システム
【対象設備】 三軸振動試験機
【設備諸元】 試験機重量20ton、付加質量100ton
【対策目的】
試験性能に影響がない振動対策
周辺設備への振動伝搬抑制、公害対策
振動試験機の振動対策
【対策商品】 浮基礎空気ばね防振システム
【対象設備】 大型振動試験機
【設備諸元】 試験機重量100ton、付加質量3,000ton
【対策目的】
試験性能に影響がない振動対策
周辺設備への振動伝搬抑制、公害対策
防振・除振装置選定のポイント
防振装置の性能を決めるには二つの要素があります。
- 対象機械を支え地盤振動を低減する為のばね要素
支持ばねが軟らかいほど固有振動数は低くなり、固有振動数が低くなる事で振動伝達率が下がり、地盤振動伝搬を低減する事ができます。 - 作業性に合わせ機械振幅抑制をするためのダンパー要素
対象機械の稼働時における振幅抑制を行い、機械停止時の自由振動による揺れも素早く収束させる事ができます。
二つの要素共に色々な種類が存在しておりその特徴も様々ですが、ばね要素とダンパー要素から1種類を選択しその組み合わせで使用する事がほとんどです。近年ではお客様の高い要求仕様を満たすべく双方の長所を最大限に引き出し、より防振効果を高める為に粘性ダンパーと摩擦ダンパーの2種類のダンパー要素を組み合わせて使用する事も可能です。
豊富なラインアップにより、多彩かつ自由な組み合わせにてお客様の高度な要求に応じております。
防振と除振の違い
①機械から発生する振動を伝えない事を目的とする「防振」と②外部振動を機械に伝えない事を目的とする「除振」、これら二つの振動対策をお客様の用途別に検討します。
「防振」は主に鍛圧機械などの打撃振動をゴムやばねで弾性支持することで、作業環境の改善や公害対策を目的に使用されます。「除振」はこの逆で精密機器など振動を嫌う設備に対し、外部からの振動を取り除くことを目的に使用されます。
何れも有害な振動を抑制することが目的で、近年では半導体製造装置や精密測定器など、人体に感じられないレベルの微弱振動を対策する高性能な浮基礎除振システムなどで最先端技術の一役を担っております。
防振・除振対策の考え方(固有振動数と振動伝達率)
固有振動数は物体の質量や寸法のように物体についてまわる基本的な物理量で、すべての物体は固有振動数を持っています。
物体に衝撃を与えた時や自由に振動する時はその固有振動数で振動します。物体にその固有振動数と同じ振動を与えると物体は共振し激しく揺れることになります。
振動伝達率は機器の加振力によって生じる強制振動が機器を支持する床に伝達する場合、その振動伝達率は機器の加振力と床の支持点に伝達する力の比によって表され、力の伝達率とも呼ばれます。
例えば、固有振動数3Hzの防振部材で対策した場合、その値に√2を乗じた値(4.2Hz)以上の周波数領域から減少することになり防振・除振の効果が表れます。
振動伝達率を防振・除振対策の観点から考えると、悪さをしている振動周波数の概ね1/2以下の固有振動数を持った部材で対策することで、その効果が表れ防振・除振対策する上での目安となります。